06.06.2019

オフショア&タックスヘイブン

世界の税金-シンガポール

世界の税金シンガポール

今回はシンガポールを取り上げたいと思います。

タックスヘイブンと言われる低税率国の中でも、

日本から距離的にも近く時差もないのが、シンガポールと香港です。

両方とも共通して言えるのが、イギリスの植民地でした。

世界を見渡してもタックスヘイブンと言われる国・地域は大英帝国の植民地であったり、

現在でもイギリス領であったりします。これは歴史的に見ると非常に面白いもので、

イギリス国内での税金逃れが起因しています。

イギリス国外で取締役会が行われている法人については、

イギリスでは課税しないという、現在でいう管理支配地基準となるものが、

ダイヤモンドで有名なデ・ビアス社の課税を巡る議論から産み落とされました。

産業革命の先鞭をつけた大英帝国の企業は率先してこれを利用して、

植民地先に本社と取締役会を移転していきました。

これがタックスヘイブンの始まりです。低税率と秘匿性から世界中から

旧イギリス領であるタックスヘイブンに資金が流れるようになったおかげで、

世界経済力No.1はアメリカにもかかわらず、世界の為替取引は今でも

イギリスのシティが圧倒的にNo.1です。

 

シンガポールは低税率国で、法人税率17%と言われていますが、

免税階段があるので実際の税負担率はもっと低いです。

 

(例)課税年度2019年

所得10,000SGDまで75%免税、10,001~300,000SGDまで50%免税

300,000-(10,000×75%=7,500)-(290,000×50%=145,000)

=147,500SGD×17%=25,075SGD(実質8.3%)

 

つまり、300,000SGD(約2,500万円)の所得に対して、8.3%の税率しかかかりません。

なお、個人株主であった場合は、更に下がり、5.6%の税率まで下がります。

 

課税所得の範囲は、国内源泉所得はもちろん入りますが、国外源泉所得はシンガポール

国内に送金されたものしか課税対象になりません。つまり、国外にプールしている限り、

課税されません。また、国外源泉所得のうち、源泉地国で15%以上の課税がされた所得を

配当金等でシンガポールに送金したとしても課税されません。

また、キャピタルゲイン(株や不動産に係る譲渡益)は免税になっていますから、

さらに課税所得を押し下げます。

 

法人について述べましたが、個人についても同様です。個人はさらに課税範囲は狭く

国内源泉所得のみが課税対象となります。キャピタルゲインについても免税です。

 

このようにシンガポールは低税率国であり、また安定した巨大金融システム

(シンガポールにはローカルの銀行も巨大なだけでなく、グローバルの巨大銀行も支店を多く開いています)

を構築しているため、世界中から投資資金が流入し、東南アジアでの盟主となっています。

 

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